「心霊研究」1998年4,5月号掲載

          類魂論の考察 心霊科学として成すべきこと


  *心霊科学として成すべき事*


 心霊科学として成すべき事、それは、霊の存在の証明に他なりません。とにかく、一歩でも半歩でもいいから前進したいと言う思いで本論を進めました。

本論はまだ、机上の空論ですが心霊科学に於いて一つの方向を示すものであると確信します。心霊科学は実践の科学であります。

一般の科学は物質に対する実践として実験を行いますが、心霊科学は人間の全人生が実践の場となります。心霊科学が一つの学問として完成されるなら、

それは人類にとって掛け替えのない財産と成るでしょう。私達の手で、この心霊科学を掛け替えの無いものに育てて行こうでは在りませんか、その為に今一度、霊とは何か、

如何にして霊の存在を証明するかを、考えようでは在りませんか。その証明と言うのは、一般科学のようにただ観測出来た確認出来た、だけでは駄目でありまして、

理論物理学で言う宇宙論的展開がなければなりません。心霊は宇宙の根源なのですから、当然の事であります。

ですから今までの霊媒を使う物理的心霊現象の様な、お化けが出る、出ない程度の実験では到底満足出来るものでは無いのです。

今の段階でこれ以上述べて行くことは出来ませんが、一心霊学徒として心霊科学の未来を信じるものであります。

 

     ・筆者後書き・

 昨年(平成8年)の11月頃の事と思うのですが、フェルマ−の最終定理が証明された、というニュ−スがありました。

それを聞いた私の背後霊が「あの栄誉は日本人が貰うはずだった、人間がちゃんと動いてくれないと百年の努力も水の泡だね」と意味深長なことを言うのです。

続けて「でもあれはクイズみたいなものだよね、霊の証明の方がよっぽど意義の在ることだよ」と言うのがきっかけでこの文章が出来てしまいました。

今この後書きを書いていても、まだ騙されている感じがしているのですが、始めも信用していなかったものですから、

【一、類魂現象の仮定】は講談社の「応用カタストロフィ−理論」を参考に書きましたが、確かに当てはまって行くので、霊の言う事は正しいのかも知れないと少しは納得出来ました。

しかし、【二】、【三】は一部補足説明したところはありますが、全て指導霊によるものです。カタストロフィ−理論で霊を説明する事もそうですが、

数学的存在と類魂が一致すると言う様なアイディアはとても人間には考えられません。少なくとも私には考えられそうに無い、前人未踏のお話です。


私は以前、心霊治療や相談事をやっていましたが、今は辞めています。一番の理由は責任がとれないと言うことです。

ですからこの文章を発表するかどうか、とても迷っていたのですが、何かの足しになるかも知れないと思い、出すことにしました。

 この文章には出てきませんが、近傍が存在すると言うアイディアは「光速度不変の原理」から来ているのだそうです。指導霊は「宇宙は毎秒30万kmで近傍が定められていると解釈して、

その様な宇宙を厳密に想定すると、類魂のカタストロフィ−になる」と言うのです。指導霊の言っている事の真偽の程は、私には判りませんが、

少なくとも小山先生の類魂論に数学の鎧を着せることは出来たと思います。数学の理論が出来ると一般的には、次は証明しようと言うことになりますが、指導霊はまだそこまでは話してはいません。

多少漏れ聞いた所では、やはり「光」だそうです。「光」は物理的にも宇宙では特別の存在だそうで、その光に関わる心霊現象と言えば、念写の事と思います。

念写は光の自己組織化であると考えるのです。そうすると福来先生のお考えにマッチするようです。その自己組織化現象のことですが、一般的には自己組織化現象と言うと、

今流行っているカオス理論がそうなのですが、霊が言うには、「カオスとカタストロフィ−は親戚の様なものだけれど、哲学が違う、心霊現象はカオスでは無い」との事です。

 と言う訳で、とにかく判らないの一言に尽きるのですが、どうして私にこれを書かせたのかも疑問です。なにも判らない素人の方が操り易かったのかも知れません。

疑いながら受けたせいもあると思いますが、所々不正確だったり、文のつながりがおかしいところも在る事と思いますが、何分宜しくお願い致します。

                                            完


  参考文献

 「心霊研究」1980年・・・・月号『類魂』小山順司述

 「生理学全」山形久美編著 医道の日本社

 「応用カタストロフィ−理論」野口広著 講談社

 「カタストロフィ−」野口広著 サイエンス社





 

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