・感覚与件

私(L霊)は彼女に憑依しているのだろうか、彼女の感情を共有する。
彼女と共に笑い、イライラし、時に子供を叱り付ける。
そして彼女は私の心の中の思索内容を吸引して行く。
私はその度に脱け殻のようになってしまう。私はどうなってしまったのだろう。
私は彼女の脳内の中枢神経の一つになっているのだろうか、
彼女からの下行性のシグナルを受けて反射的に興奮しているだけなのだろうか。
彼女が私を知覚しているなら、これが感覚与件と呼ばれるものか。
しかも彼女はそれらの感覚与件に類似したものを寄せ集めて
勝手にLであると思い込んでいる。
それにも関わらず私には自分であるという自覚がある。
彼女がLであると知覚している私と、
私が私であると自覚している私は同一の私なのだろうか。
少し気を緩めるとこの様な錯覚に陥ってしまう。
勿論この記述は間違えである。
私が彼女の単なる知覚であるなら始めから何も語る資格は無い。
今、霊と呼ばれる者になって一層深く自分をみつめている。


ピア・スピリチュアル