人生は今からでもやり直せる


人は、皆、取り戻すことが出来ない過去を持ちながら生きています。

生まれ育った地域や家庭、防ぎ様のない事故、自分で犯してしまったあやまちなど。

それらは変えようの無い宿命もありますが、「どうせどうにもなら無い」と諦めるべきものでもないはずです。

自らに対しても「努力するだけむだ」と決め付けていないでしょうか。

スピリチュアルの導きは

「今生きているということは、未来と言う可能性に向かっている」

「過去は消えていくものであり、霊としての人間は、常に生まれ変わることが出来る」

と説いています。


私の背後霊に、江戸時代に役人をしていた武士の霊がいます。

この霊は、税金を集める係りをしていました。

彼は、真面目で仕事熱心で、お殿様と家を大切にする人でした。

あまり仕事を熱心にやる過ぎて、村人に対して、厳しい取立てをしていました。

彼は悪いことをしている訳ではありません。決まりに従って、きっちりと税金を集めていたのです。

それは、お殿様への忠義と、家のためです。けして自分のためでは在りませんでした。

しかし、取り立てられて、苦しい思いをした村人は、この武士に反感を覚えていました。

あるとき、自宅の前の道に、行き倒れている老婆がいました。

その老婆を近所の人が介抱しています。人々と老婆の話し声が聞こえてきました。

「お婆さん、なんでこんなところにいるの、家はどこ?」

「このあいだ、役人が来て、食べ物も、家財道具も持っていってしまった。

 家もなくなったよ、家族は居なくなった。私は捨てられたんだよ」

その老婆は、この武士の霊が税金を取り立てに行った家のお婆さんだったのです。

税金を払ったために、この老婆はホームレスになってしまったのです。

このとき、武士は気がつきました。自分はただ税金を取ることだけを考えていて、

本当の意味での自分の役目を理解していなかったと。

税金のために税金を取るのではなく、藩の運営のために税金を取るのですから、

税金を納める側の人間がいなくなってしまったのではその意味が無いと。

人々の暮らしを保証しない限り、税金も入らないということです。

それからこの武士の霊は、村人の暮らしも考えてあげるようになりました。

武士が、老婆を見たときに、ただのホームレスか、汚い、と無視していたら、

本来の自分を自覚できないままに人生が終わるところでした。

老婆の姿に隠された、スピリチュアルなメッセージに気がつき、

その後の人生を変える事が出来たのです。

人間は、常に生きなおせるチャンスがあるのです。



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